日本オーガニックコットン協会は、人と地球を守る活動をしています。
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Global Organic Textile Standard

GOTS認証

GOTS(オーガニックテキスタイル世界基準)は、代表的な国際基準策定機関によって、原料の収穫から環境に優しく社会的に責任のある製造を経て、消費者に信頼できる保証を与えるラベリングに到るまで、「繊維製品が正しくオーガニックである」という状況を確保する世界的なルールを定めるために開発されました。
オーガニック繊維の消費の成長と、オーガニックに関する統一した判定基準が必要であるとする製造業者や小売業者からの強い要望により、GOTSはすでに世界的な評価を得ています。

GOTSは、オーガニック繊維から作られた繊維製品を供給する加工業者と製造業者のために、世界の主要なマーケットに受け入れられる「オーガニックの認証」を可能にしています。
オーガニック繊維製品が、消費者の信頼を得るために必要な国際的な認証システムとして、世界の繊維製品生産流通の業界で認められつつあります。

GOTS基準の概要

繊維製品を製造加工するための国際基準で、オーガニック・テキスタイルの世界基準となっています。
オーガニックのコットン、ウール、麻、絹などの原料から環境的・社会的に配慮した方法で製品をつくるための基準です。

【原料】 70%以上がオーガニック
【一貫した認証】 原料から最終製品まで、全ての工程をカバー
【トレーサビリティー】 製品の追跡可能性が確保されている
【有機製品精度】 オーガニック以外の製品との混同、汚染されない管理
【残留物】 最終製品に残留物がないかチェック
【環境配慮】 水・エネルギーの使用や廃棄物に関しての環境目標を設置
【薬剤使用制限】 廃水処理方法や生分解性の基準に基づき、毒性の強い薬剤を使用しない
【GM禁止】 原料や助剤等に遺伝子組換技術は使わない
【動物実験禁止】 生体実験をしない
【雇用倫理】 強制労働・児童労働の禁止
【労働環境】 衛生的で安全な労働環境と搾取のない労働条件である
【差別禁止】 差別禁止が実践されている

GOTS基準の特徴

GOTSのラベルには、「Organic」=製品の95%以上が認証されたオーガニック繊維、「Made with Organic」=製品の70%以上が認証されたオーガニック繊維を使用した2種類があります。Organicでは5%未満、Made with Organic では30%未満で使用可能なオーガニック繊維以外の天然繊維と化学・合成繊維についても規定されています。
対象となる繊維製品は糸や生地などの中間製品から、衣服、アクセサリー、ホーム・テキスタイル、ベッド用品、パーソナルケア製品までを含み、広い意味での繊維製品をカバーします。
GOTSは認証のための要件を明確に示した総合的な基準であり、「認証された原料とそのトレーサビリティー」「ケミカルの使用について禁止と制限の規定」「分離と識別」「環境管理」「残留物の限界」「社会的規範」などから構成されています。
GOTSには有機農業の基準はなく、使用するオーガニック原料は、IFOAM(国際有機農業運動連盟)が認めた有機農業の基準で認証されている事が求められます。それは、EUや米国、インド、中国などの国定基準が該当します。また、認証されたオーガニック・イン・コンバージョン(有機転換期間中)の原料の使用も認めています。
※GOTS基準、実施マニュアル、ライセンスとラベリングの手引きは以下。GOTSとJOCAのウェブサイトでダウンロードが可能(以下参照)

認証の対象

■ 機械的な加工と製造、製品
■ 湿潤加工と仕上げ加工、その製品
■ 貿易取引とその製品
■ ケミカル・インプットのポジティブリストの作成とケミカルサプライヤーへのリリース

GOTS バージョンの改定作業

GOTS基準は3年に一度改訂されていて、2020年3月にはバージョン6.0がリリースされました。基準の改訂では、環境/エコロジカルおよび社会的責任の視点において、厳格かつ拘束力のある要件を設定しています。同時に、生産工程において、基準で要求する事項が実行可能であるかを重要視しています。
基準の改訂の検討段階では、この両方を達成するために、有機繊維生産、繊維加工、繊維化学、社会的基準の各分野から専門有識者や国際的に活動する団体など、オーガニック繊維製品に関係する様々な領域の人たちから意見を聴取しています。

GOTS創設の経緯と現況

2002年、当時オーガニック繊維製品の製造加工に関する基準が沢山あったため、ドイツ・デュッセルドルフで会合が開かれ、認証方法を統一して共通の基準をつくり、国際的なオーガニック綿製品取引をスムースにしようと合意されました。基準(GOTS)を策定する為、IVN(ドイツ)、SA(イギリス)、OTA(アメリカ)、JOCA(日本)がメンバーとなりIWG(国際作業部会)が組織され、2005年にversion 1.0を発表、以後3年毎にバージョンが更新されています。2006年から第三者の認証機関によるGOTSの認証が開始され、2008年にはGOTSのロゴマークが導入されました。
GOTSはその活動の実施機関と法人格を持つGlobal Standard gGmbH (非営利活動有限会社)をドイツの法律に基づいて設立、構成はオーナー会議であり最高意思決定機関のACアドバイサリー・カウンシル、基準改定と認証の統括を担うSC基準委員会、経営と管理を担うマネージメント、いろいろな地域でPR活動を行うRegional Representatives(地域代表)、GOTSの承認を得た認証機関で構成するCertifier Councilとなっています。(参考Global Standard GmbH was founded, which is the operating unit of the IWG, charged with executing the Global Organic Textile Standard Program. August 2008, in GOTS history.)

2019年末現在、世界70カ国以上で7,765件の認証工場/企業があり、国別TOP3はインド(2411件)、バングラ デッシュ(1194件)、トルコ(858件)となっています。日本では2019年末で46 件の企業や施設が認証を受けています。
17の認証機関がGOTSの認証業務を行います(2020年)。

GOTS公式ウェブサイトのご案内

詳細はGOTS公式ウェブサイトのダウンロードセクションの「Conditions for the use of GOTS signs」をご確認ください。
表示に関しては、まずこちらの表示チェックシートをご参照ください。
GOTS公式クレーム報告フォームはこちら:GOTS Complaint Procedure

GOTS基準の表示や不正使用に関して(地域代表からのお願い)

近頃、商品説明や広告でGOTS認証をうたう商品がよく見受けられます。
GOTSでは、表示に関する明確な条件を定めております。広告などでGOTSをうたう際には、GOTSの表示が許可される商品であるか、ご確認をお願いいたします。
GOTS認証が中間品(糸や生地など)までである場合、最終製品(衣服など)にロゴやGOTSの文字を表示することは許可されておりません。これは、インターネット販売などでの商品説明にも当てはまります。正しくラベル付けされた製品のみが、GOTS認証製品として認められます。最終製品のラベル付けの前提条件は、バリューチェーン全体が認証を取得していることです。したがって「この衣類はGOTS認証の綿、糸、または生地から作られています」などの記載は許可されておりません。
GOTSのロゴ及び用語の「Global Organic Textile Standard」あるいは「GOTS」は、登録商標です。不正使用にはご注意ください。

問い合わせ先:GOTS地域代表:松本
E-mail:matsumoto@global-standard.org

GOTS関連書類

GOTSプレスリリース(2020年3月3日)、ライセンスとラベリングガイド( 和訳付)、GOTS実施マニュアル2020版(和訳付)等の書類を閲覧することができます。