JOCA連載コラム vol.17
夏の服、クールビズの難しさ
JOCA顧問 作吉 むつ美
北海道などのごく一部を除けば、日本の夏は、湿気との戦いだ。
私が暮らしているのは、静岡県富士市。しかも富士山のむかってゆるやかに勾配のあるところで
標高は250mほど。海沿いほどには気温もあがらないだけでなく、2階は風通しがいいので、
夏の夜にうっかり南北の窓を開け放って寝たものなら、風邪をひきかねない。
子供のころは暑くて眠れないなどの経験はなかったが、昨今は温暖化のせいか、
風のない日は蒸す。
いつの間にか我が家も含めてみなエアコンを使うようになっている。
そう....蒸すのだ!日本の夏なのだ。
巷では、節電とクールビズ商戦が元気に?繰り広げられている。
先日知ったのは、地元のクールビズ。浜岡原発のお膝元、静岡県では県知事自らがモデル
となって、サムライ・シャツ「武襯衣 (MUSHA)」というクールビズを積極的にアピールしている。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-560/enshu_textile_musha.html
上は、県民だより2012年5月号なのだが、「オーガニックコットンや....」のくだりがあるので、
まさかこのシャツがオーガニックコットンで?と期待したら、残念、違っていた。
どうせなら一歩踏み込んでほしかったが、まあそう簡単じゃないだろう。
それでも、遠州のメーカーさんが作ったという、オーガニックコットン強撚糸のシャツが気に入っ
ているので、いつか遠州のオーガニックコットン製品(メーカー)めぐりでもしたいと思っている。
それにしても....この写真のモデルの方はまだよいけれど、県知事自らが着用してアピール
しているのをTVでみたが、なんだか似合ってない。いや、正直、“ださい”のだ。議会では何人も
が着ているとか、県庁あたりではこのシャツをきている人が多いとか多くないとか。
似合う方もいるだろうと思いつつ、おしゃれな若者は手をださないだろうなあと思ってしまう。
着心地はどうなんだろうな。
私自身、ラフな服装でOKの場合はよいけれど、夏にオフィシャルな業務で動くときは、ほんとう
に悩む。エアコンに弱いし、アイロンがけは面倒だし....。
みなさんがラフだったりすると、「しまった!」。暑くて脱いだジャケットの下は、汗ばんで皺しわ
になりかかったシャツで恥ずかしい。エアコンが効いているオフィスでは、薄手のスーツで
数時間もいると冷え込んでお腹が痛くなる。日本の夏の服は、ほんと難しい!