JOCA連載コラム vol.9

繊維のリサイクル

JOCA 副理事長 渡邊智恵子

皆さんは繊維製品のタンス在庫(着る機会がなく家のタンスに眠っている衣類)が約6ヶ月といわれているのをご存知でしょうか?商品は新しい物が好まれ、古くなったものはほとんどがゴミの回収に出されています。

日本では年間約250万トンの繊維製品が消費され、200万トン近くがリサイクルされるかゴミとして捨てられています。そこから、中古衣料として再使用されているのは約17万トン、工業用雑巾やぬいぐるみの詰め物などに再利用されるのが25万程度。残りの150万トンはゴミになっているといわれています。
リユース・リサイクル率は20%以下。リサイクル率50%を越える古紙やビン・缶、ペットボトルなどに比べ、衣類のリサイクルはとても低くなっています。
残念ながら、当社でも製品の回収はできていません。しかし、製品過程に発生する裁断くずや残布など、通常、産業廃棄物になっていますものの活用に色々工夫をしています。たとえば、不ぞろいな生地を縫い合わせて一枚の布にし、テディベアやバッグにしたり、ベッドカバーにしたり。また、戦前の知恵を参考に、再生木綿紙を作っています。これは脱脂綿や化粧用のコットンを作る過程で出てくる落ち綿やカット屑でできるのです。
もったいないという気持ち、何かに利用できないかと考えた結果、出来上がった再生木綿紙は弾力があってふくよかで、油の吸収力が良いので、最近エコインクとして使われている大豆インクにとても相性の良い紙となっています。

ぜひ皆さんの仕事場、ご家庭で、捨てる前に「本当に捨てるべきなのか」、「もう一度何かに利用できないか」を考えてみて下さい。